シフトするリーダーシップ

最近ふっと思い浮かんだ言葉が「シフトするリーダーシップ」

 イーノによると、プロデューサーの役割は独裁者と仲裁者の中間だという。
 通常人々が行うことは民主主義的ではなく、”卑怯”と”行儀がいい”の2つだ。誰も人の足を踏んだりしたくないから、何も言い出さないだけ。もし部屋の中に5人いたとして、その中の一人が何かを非常に強く感じていたとする。すると後の人たちはその強さを感じつつも、裏で何かを考えている。 僕が思う民主主義的観念とは”シフトするリーダーシップ”だ。いつも一緒に進んでいこう、ではなく、お互いに常に信用しあって、誰かが何か強いフィーリングを持っているときにはある期間内は彼にリーダーシップを取らせよう 、という感じだと思う。 実際こうしたことはよく起こるんだ。例えばだれかが『これは駄目、こういう方法でやろう』と言えば、私は『OK、やってみてどんな結果になるかみてみよう』と答える。
 普通、私は1つのプロジェクトにかかりきりにはならない。そこから出たり入ったりすることで、フレッシュな感覚で音を聞く耳を持てるんだ。その方がストレートに明らかになる。『これは駄目』『これは素晴らしい』『これは不明瞭』とね。私は割と物事を把握するのが速いので、1時間も聴けば”これは哲学的に語られるべきだ”とか”レコードの他の曲も含めた方向性をもっと建設的な見方をすべきだ”などの、彼らがこれから解決すべき事を僕から与えられると思う。半日は彼らに解決すべきテーマを当てることに費やして、後の半日はどうやってやるか、これがうまく行くかどうかを見る作業に費やしている。 時にはうまく行かないときもあるし、もちろん参加している誰もがリーダーシップの役割を担っていくこともできる。
 人と人の間に好ましい関係ができて、”僕がやってみたことはうまく行かなかった”“まぁいいさ”っていうふうに話していければいいと思う。 幸運なことに、僕が参加したほとんどのプロジェクトはそんなふうだった。『君は成長したね。もう選択の自由があるし、選択の自由がなかったことを面白いと思う振りをする必要はない』と言う人たちに敬意を払うことが必要だ。
[Brian Eno : Sound&RecordingMagazine 96/04]

探してみたら、元々は20年前に突き刺さって…それから今にもどこかで僕の根っこに残り続けてる。

実のところ、数年前にも同じようにふと思い出して…検索したときに見つけてクリップしておいて良かった(゜¬゜)

# 当時見かけたページはもう無かった

後半に語られている「人と人との信頼」が大切だ、というような普遍的な内容はともかくとして、前半の「リーダーシップ」という言葉がとても印象深い。

 

自分のことを振り返って見たときに、この言葉は物凄く僕の考え方に影響しているのだと思う。

何か強いフィーリングがあった時に、頑固だと言われようとキッチリ主張するとかw

※ただし概ね主張しすぎて後で失敗するw

 

大前提として、Sound&Recording Magazineという雑誌であるから、当然そこで扱う題材は音楽というクリエイティブな分野で…

ここでは「明確な目標」という様な着地点の様な物は、アーティストという専門家の感覚にゆだねられる部分が大きい。

僕はそういう分野に携わっていないので捉え方が違うのだろうけども、「方向性」という考え方としては広く応用することができるのではないかと思っています( ´ ▽ ` )ノ

 

所謂ビジネスという分野であれば、ある程度「着地点」は明確で…そこに対してどのようにアプローチを取るか、という部分に集約されます。

ここで「ベクトル」というような感じで…「現在地」がここで、「着地点」があっちだから…その時に一番強い方向性のベクトルを持っている人にお任せする(居なければ自分がなるか)というような感じで。

方向性さえ意識合わせができていれば、ついて行く分にも不安はないはずで(´・ω・`)

たまにベクトル強いんだけど突っ走っていってしまう様な人には「まずは君が落ち着け」とか、衝突することなく軌道修正を試みることもできるんではないかなーと。

 

何か明確な意図とかがある訳ではないのだけど、ふと思いついた事を放流してみる(゜¬゜)

# まぁ「この人だったら任せてついて行って大丈夫だ」と思う/思ってもらえる人間関係作り、っていうのが何よりも一番難しいんだけれどもね